2024/11/10修正して更新
【お知らせ】
温泉の医学的効果とその科学的根拠について・・・・
2020年11月25日、千葉県鴨川市で開催された日本温泉科学会第73回大会で、前田眞治教授が「温泉の医学的効果とその科学的根拠」と題して公開講演された内容です。
温泉療法・温熱効果・飲泉の効果・心のリラックス効果・気候療法・療養泉・泉質別適応症などについて、解説されています。
温泉地・泉質選びに活用されることを、おすすめします。
温泉地別の効果・効能 エビデンス
※下記の記事は、毎日新聞(2022/12/16)と日本経済新聞(2021/2/18)から灰色枠のコメント・画像以外は引用し編集しています。
温泉の免疫効果を大分県別府市などと実証研究している九州大は15日、治験者40人のデータを基に「温泉には特定の病気のリスクを下げる効果がある」とする中間報告を発表した。
来春までに計100例を集め、国際的な学術誌へ論文を発表するという。
九州大都市研究センターや九大別府病院の医師らの研究グループは人の腸内に住む膨大な種類の細菌に着目。
日本人1万8000人の腸内の細菌環境のデータベースを活用した検査キットで、かかりやすい病気のリスクの数値化ができるという。
実証研究では、入浴の前後で、どの細菌がどう増減するかを調べるため、治験者40人には初日に採便、採血、採尿した後、指定の温泉に毎日入浴してもらい、1週間後に再び数値を計った。
その結果、別府温泉のうち単純温泉に入った男性グループは痛風と過敏性腸症候群のリスクが、硫黄泉だと肝臓病のリスクがそれぞれ1割以上減った。
単純温泉に入った女性らはぜんそく、肥満のリスクが1割以上減った。
塩化物泉、炭酸水素塩泉に入ったグループも別の複数の病気のリスクが減ったが、1割には届かなかった。
同センター長の馬奈木俊介教授(都市工学)は「泉質別、男女別、入浴時間の長短の違いで、特定の腸内細菌の増減の傾向の違いがはっきりと数値に出た。
100例を超えてデータが増えていけば世界的に注目されるはず。
別府市内の各温泉別に健康への効果の違いが医学的に証明できれば、長期滞在者も増える」と話した。
湧出量は世界第2位、入浴できる温泉地としては世界最大。別府・鉄輪・観海寺・明礬・亀川・柴石・堀田・浜脇の8つの温泉地からなる「別府八湯」は泉質が異なり、温泉好きにはたまらない魅力。別府名物地獄めぐりは観光の目玉です。
群馬県草津町の黒岩信忠町長と群馬大学の板橋英之教授は18日、草津温泉の温泉水に新型コロナウイルスを不活性化させる効果があると発表した。
板橋教授の実験で明らかになった。黒岩町長は「草津温泉では入浴時の感染リスクが低いことがわかった。何らかの形で誘客につなげたい」と期待を寄せる。
板橋教授は草津温泉の代表的な源泉である「湯畑」「万代鉱(ばんだいこう)」から湧き出た温泉水を使い、水道水と硫酸水溶液を比較した。
それぞれ新型コロナを含んだ溶液を添加したところ、水道水を1とした場合、草津温泉の温泉水は1分後に17〜93倍・10分後には108〜241倍不活性化する効果があったという。
草津温泉は強酸性で知られるが、同じpHにした硫酸水溶液と比べても大幅に不活性化した。
原因は不明だが「酸性以外の温泉成分が影響している」(板橋教授)との見方で、今後も研究を続ける。
実験結果を踏まえ、草津町では12日にも温泉水を手洗い用に使う設備を作ったという。
豊富な湯量と泉質のよさが売りの温泉地。湯畑を中心に温泉街の雰囲気が今も残っています。街並みを浴衣で歩いたり、共同浴場の湯めぐりも人気の1つ。純和風の宿から観光ホテル、人気のリゾートホテル、ペンション・民宿から素泊りの宿までバリエーション豊か。